看護師として働いているとどうしても回ってくるもの…それは「夜勤」
看護師の仕事とは切っても切り離せないものですね。
人によっては「夜勤は苦手!」という方もいらっしゃいますが、中には「夜型なので夜勤の方が全然楽」という方もいらっしゃいます。
夜勤専従って聞いたことはあるけど実際の勤務や仕事内容は実際どうなの?と気になりますよね。
この記事では夜勤専従の方の仕事内容、給与面、日中の過ごし方などについて詳しく紹介していきたいと思います。
夜勤専従とは
そもそも、夜勤専従とはどのようなものなのでしょうか
看護師の夜勤時間については労働基準法で定められています。
その計算方法は以下のようになっています。
看護師に認められている夜勤の時間は、月に最大72時間(「夜勤をする全看護師の夜勤時間の合計」から「夜勤をする全看護師の人数(夜勤が月8時間未満の者は含まない)」を割った時間)までです
co-medical.com/knowledge/article157/
上記の基準は看護師が職場改善を推進してきた結果ではありますが
実際の医療の現場では夜間の人手不足に悩まされているのが現状です。
そこで登場したのが夜勤専従という働き方です。
夜勤専従という働き方だと月最大72時間と言う”72時間ルール”というものに縛られずに働くことが出来ます。
夜勤専従の人の働き方
夜勤専従を行う事によって、日中の時間を自由に使えるようになります。
もちろん、日中は勤務に向けて十分な休養を取る必要がありますが、通常夜勤は連続勤務にはなりません。
なので週に3~4日働いて、その残りは休みになります。
体力に自信がある方は日中に趣味や資格勉強の時間にあてる、家族や友人と過ごす時間を増やすなど時間を上手に使って充実した生活を送ることが出来るでしょう。
夜勤専従の仕事内容
夜勤の仕事は勤務時間が長く健康な人であっても体力的に大変な仕事です。
仕事の内容も、日勤のような「手術出し」や「検査出し」などの他の部門が稼働している時に行わなければならない業務はあるませんが、患者の体位交換、トイレ介助、点滴管理、採血、検温など身体に負担がかかる業務が多いのが現状です。
では、実際の夜勤専従の方の仕事の流れはどのようなものなのか、具体的に見ていきましょう。
病棟の場合
病棟での夜勤では、巡回や配薬、点滴管理などが主な業務になります。
日勤帯に比べ病棟にいる医療者が少ないため一定水準以上のスキルを求められます。
病棟での夜勤のスケジュール
18:45 | 情報収集 PCで担当する患者の情報を集めます。夜勤中に行うこともここで確認します。 |
19:00 | 申し送り ナースステーションで、夜勤の予定を確認します。日中の患者の様子や状態もここで共有します。 |
19:30 | 検温・点滴 入院している患者のベッドを回りながら環境整備をしつつ検温や点滴を行います。 |
21:00 | 体位交換・おむつ交換 寝返りを打てない患者の体位交換を行う。おむつを着用している方がいればここでおむつ交換も行う。 |
22:00 | 休憩 ひとりずつ交代で休憩を取ります |
24:00 | カンファレンス 朝までの時間帯に必要な点滴などの準備を行います。 |
3:00 | 体位交換・おむつ交換 体位交換とおむつ交換を2時間に1回行います。 |
7:00 | 検温・検体採取 朝の検温を回りながら採血などの検体をとります。 |
7:30 | 朝食対応 朝食前の血糖測定やインスリン対応をします。 |
8:00 | 申し送り 夜勤中の患者の様子をリーダーへ報告します。 |
9:30 | 勤務終了 患者の様子をカルテに入力します。 |
有料老人ホームの場合
有料老人ホームの中でも、24時間看護師を常駐させている施設が夜勤看護師の求人を行っています。
有料老人ホームの夜勤のスケジュール
17:00 | 申し送り 日勤者から申し送りを受けます |
17:30 | 服薬準備 夕食後に入居者が服用する薬を準備します |
18:00 | 誘導・挨拶 入居者を自室や食堂へ誘導しつつ、挨拶をします |
19:00 | 食事介助・服薬介助 食事の介助や薬の服用の介助を行います |
20:00 | バイタル測定 体温や血圧などの測定を行い、必要に応じてケアや医療処置を行います |
21:30 | 就寝前の服薬介助、経管栄養 就寝前の服薬介助を行います。経管栄養の方の食事介助を行います。 |
22:00 | 休憩 |
24:00 | 夜勤業務 館内の巡回、体位交換、おむつ交換、トイレ介助、点滴の管理を行います。 |
3:00 | 休憩 夜間の休憩を交代で取ります。 |
7:30 | バイタル測定 入居者の体温や血圧を測定し、必要なケアを行います。 |
8:00 | 誘導・食事介助 食堂などへ誘導、朝食の介助を行います。 |
8:45 | 申し送り 日勤の担当者に申し送りをします。 |
9:00 | 勤務終了 |
夜勤専従看護師のメリット
給与が高い
夜勤専従の仕事は1回あたりの勤務時間が長いため、日勤の看護師と比べると相応の高収入が得られます。
現在の相場は
- 日給 30、000円
- 日給 35,000円
ぐらいになっています。夜勤の場合、時給で募集することはほとんどありません。
このレベルでの収入が得られる職業は他を見渡してもなかなかありません。
連休を取りやすい
日勤も夜勤も行う常勤の場合、通常連休は取れて2日。
もしくは1日ずつしかとれなく、休んだか休んでいないんだか…みたいなシフトは珍しくないですよね。
夜勤専従の場合、週2日か3日の夜勤で月9~11回の勤務というケースが多く、夜勤明けは3連休、4連休が当たり前のようなシフトです。
シフトを調整すれば5、6連休をとることもできるので、海外旅行に行くことも可能です。
夜勤は長時間勤務かつスタッフが少ないので仕事内容は決して楽ではありません。
しかし、休日でしっかりとリフレッシュして、疲れをとりながら生活と仕事のバランスをとることが出来るのは大きなメリットですね。
煩わしい仕事をしなくても良い
日勤と夜勤で働いていると、委員会や受け持ち患者のサマリー入力やカンファレンスの参加など看護業務以外の仕事があり結構な負担になります。
しかし、夜勤専従の場合、月の勤務日数が少ないということから看護業務以外の仕事を任されないことが多いのです
煩わしい仕事は一切なく、看護業務に専念できる。
これもまた夜勤専従看護師ならではのメリットですよね。
人間関係が楽
夜勤は病院や施設によりますが1人で行うところもあります。
基本的に一人なので、煩わしい人間関係などありません。
また、複数人で仕事をする場合も、自分の担当するエリアと他の看護師が担当するエリアが違うため
他の看護師と関わるときは申し送りのみで自分のペースで仕事が出来ます。
人間関係人悩まされないのは夜勤専従看護師の大きなメリットと言えます。
夜勤専従看護師のデメリット
体調を崩しやすい
昼夜逆転の生活をしていると自律神経が乱れ体調を崩しやすくなります。
「日中は活発に、夜はリラックス状態になる」というのが体の基本サイクルになります。
夜勤専従で生活リズムは一定といっても、寝るべき時間に寝ずに仕事をしているわけなので週に1~2回の夜勤でも自律神経は乱れがちに。
夜勤専従看護師として働く際は上手に体調管理をしていくということが大切です。
実際に、夜勤専従看護師さんがどのような体調管理を行っているか調べました。
- 「帰宅後はぬるま湯につかって体をリラックスさせている」
- 「できるだけ部屋を暗くしてアイマスクをするとぐっすり眠れます」
- 「夜勤明けは2~3時間だけ寝て日中は活動しています」
- 「適度に運動をすることで夜はしっかりと眠れます!あとは、休みが多いので、その中でリフレッシュするようにしています」
患者さんの顔ぶれや容態が分からない
週に1~2課の勤務のため、場合によっては患者さんが大きく入れ替わっていることもあります。
「患者さんの顔と名前が覚えられない」「普段の様子が分からない」というケースもよく起こります。
夜勤専従として働く場合は「情報を収集するんだ」という意思を持って働くことが大切になります。
まとめ
この記事では夜勤専従看護師の基礎知識から働き方、メリットデメリットまで詳しく解説してきました。
夜勤専従看護師は給料がよく、日勤をする方が悩まされる「人間関係の悩み」や「委員会活動」などの煩わしい仕事から解放されるというメリットがある反面
体調を崩しやすいというデメリットもあるということがわかりました。
夜勤専従看護師についてもっと詳しく知りたい!という方は
エージェントの力を借りるのも一つの手だと思います!
ここまで記事を読んで下さりありがとうございました!