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退職・転職体験談

夢だった看護師という仕事を新卒4ヶ月で退職した話

こんにちは、社会不適合ナースです

新卒で病棟の看護師になりましたが、4ヶ月で退職しました。

現在は転職をして他の病院で働いています(2023年12月~休職)

小さなころから憧れだった看護師。

その夢を叶えた私がなぜ4ヶ月で退職するに至ったのか、その経緯と現在のことについてお伝えします。

看護師になったけど、辛くて辞めたい!と悩んでいる人の参考になればと思います。

小さいころの夢を叶えて、看護師に

看護師になるのが、小さい頃からの夢でした。

将来なりたい職業を聞かれると必ず「看護師になりたい」って言い続けてきました。

人に「ありがとう」って感謝される仕事がしたくて、なにより親戚のお姉さんが看護師として働く姿がかっこよかった。

看護師は人の役に立てる最高の職業だと憧れていました

看護師の仕事がハードなことは重々承知の上でした。

それでも看護師になりたかった。

「好きなことだからどんなことでも耐えらえる」

本気でそう思っていました。

高校卒業後は専門学校に進学、3年生になると就職活動が始まります。

私が目指したのは県内でもトップクラスの医療を提供する大学病院。看護学校の入学時にその大学病院を特集したテレビ番組を見て、絶対にここに就職する。と決めました。

看護学校から大学病院に行くためには学年でもトップの成績を維持しなければなりません。

それでも私は好きなことだから頑張れる。と必死に勉強して、実習もこなし、大学病院を受けるチャンスを掴みました。

高い倍率。毎年大学病院へ就職できるのは学年80名のうち3~4人。

就職活動の小論文も予備校の先生に協力してもらい大学病院を受験し見事内定をもらいました。

涙が出るほど嬉しかったです。

ずっと憧れていた病院で、夢だった看護師になれる!

4月中旬、2週間の研修を経て看護師として配属されました。

覚悟を決めていたのに、それでも想像以上の激務の日々

覚悟はしていたものの、想像以上に看護師の仕事は大変でした。

大学病院へはほとんどが付属の大学からの学生が来ます。

入社時に私以外寮か病院の徒歩圏内に皆引っ越していたのですよね。

私は夫と一緒に住んでいることもあるため病院からは45分ほどかけてバスで通う予定でした。

なんでだろう?と思っていたのですが、就職してその理由がわかりました。

出勤時間が就業時間より早いのです

出勤時間は8時なのですが情報収集の時間が必要で、先輩たちも30分前には病棟にいます。

まして新人はカルテにも慣れていないし、なんの情報をとったらよいかもわからないので、とても時間がかかります。

なので起きるのは5時台、6時30分には電車に乗る。

そして記録が終わらず病棟を出るのは18時。自宅に付くのは19時。

私の病棟は新人が殆どなので日勤は1年目が回している感じです。

なので5連勤はあたりまえ、寝て起きたらすぐ朝で働かない頭を動かして勤務へ…

昼ご飯は1時間とれるものの10分で弁当を掻き込み残りの時間は記録と午後のカンファレンスのための情報収集。

殆ど休めないまま午後の勤務へ着きます。

へとへとで、リーダーへの午後の報告を終えたらもう16時、そこから残りの記録を入れ始め、定時で上がることは到底できません。

ピリピリしている空気の中、新人はわからないこと、不安なことだらけ、わからないことはリーダーの先輩へ確認しなくてはなりません。

先輩は忙しそうに医師や他の先輩と話をしています。勇気を持って話しかけると「何?」とギロっと睨まれ心臓はバクバク。

恐怖におびえながら「これから手術の方の同意書の術式が違うって本人が言ってて…」「誰々さんの血圧が低くて、測りなおしてもこの値なのですが…」としどろもどろに伝えると

「え?それ今いう?」と半ギレで医師へ確認する先輩や

「全然大丈夫じゃんそれくらい自分で考えて」と冷たく言い放つ先輩。

でもその先輩、報告しないと「なんで低いと思ったら報告しないの?責任は私がとるんだよ!?」とめちゃくちゃ怒り口調で言います。

報告したらしたで怒られるし、しなかったらもっと怒られるし、もうどうしたらよいかわかりません。

報連相が一番大切って言うけど。聞いてくれる姿勢がないと報告できない。

なにかあるごとに「先輩に報告しなくちゃ…」と仕事中は患者さんのことよりも先輩へどう伝えるかで頭がいっぱい。

そんな毎日の中、先輩たちは私の成長のために様々な提案をしてくれます

  • 「休みの日って勉強してる?リフレッシュも大事だけど、できない事をできるようにするために疾患の勉強もしようか」
  • 「ちゃんと一日の仕事の振り返りしてる?一度やったことはできて当たり前だよね。できなかったら何を学んだんですかって感じ」
  • 「丁度上がる時間に処置きたけど、勉強になるから見ていくよね」

絶対ではなかった。でも、やって当たり前というその空気に私は従うしかなかった。

同期は皆やっているのに私だけやらないなんて出来ない。

こうして私は休みの日も2日の内1日を勉強に当て、手技や疾患の勉強をしていました。

周りの言葉と休めない環境に追い込まれていく

長時間労働と先輩からの圧力、ナースステーションにいると聞こえてくる自分の悪口…

私は少しづつ消耗していきました。

食事もゆっくり食べられない中で睡眠時間も足りず、仕事でミスが増え先輩から指導という名のお叱りを受ける。

仕事が終わらないからまた睡眠時間がなくなり集中できない悪循環…

頑張らなきゃって思うのに頑張っても上手く出来ず自己嫌悪

何より苦痛だったのは、精一杯やっていても飛んでくる先輩からのお叱りの言葉。

一日に何回も指摘されることで、怖くて声が震える。自分でも何を言っているかわからない。

話しかけられても「すみません」と答える癖がついて優しい先輩と話すのも恐怖になっていました。

病棟にいるだけで涙が出てきて頭の中は「早く逃げたい。抜け出したい」としか思えなくなっていました。

先輩たちに悪気がないことはわかっていました。

看護の世界はそうやって下を育ててきたのでしょう。

先輩は厳しい指導を受けて成長してきた。

私に成長してほしいからこそ、同じように指導してくれる。

わかっているからこそ辛かった。

先輩が一生懸命指導してくれているのに。私は受け入れられない。ただ辛い。

同期の皆は先輩にも可愛がられているのに、私がダメなんだ。

もっと頑張らなくちゃ。

先輩は「ここで頑張ったらどこでも通用するよ」と言ってくれた。

  • 「私が認めてもらえないのは頑張りが足りないからだ。もっともっと頑張らなくちゃ」
  • 「ここで諦めたら看護師として終わりだ。せっかく資格をとったのに。せめて1年は頑張ろう、辛くても病棟にいこう」

こうして自分を追い詰めていきました。

変わってしまった自分に気づく

このころの私は病棟ではほとんど話さなくなりました。

とにかく安全に仕事を終わらせることと先輩に怒られないことに精一杯。大好きだった患者さんのことを考えている余裕はなくなっていました。

休みの日も、気分転換に遠出をしてても頭の中は常に仕事のことばかり

  • 病気になったら仕事にいかなくていい
  • 電車に飛び込んだら仕事に行かなくてすむよな
  • 私がいない方が皆にとって迷惑かけない

四六時中、そんなことを考えるようになりました

仕事前日、パートナーに「生きる意味がわからない。死にたい」と伝えると

「もちねこは死んだらだめだ。俺はもちねこが自分らしく幸せに生きてほしい」と言われ

ああ、そうか、私死ぬほど仕事が辛いんだ。

とようやく実感できました。

仕事の日の朝、いつも通り朝早く起き上がろうとすると、体が動かない。

早くいかなきゃ、起きなきゃ、情報収集の時間がなくなっちゃう。

仕事が死ぬほど辛いと実感してしまってか職場に向かうことはできませんでした。

朝、泣きながら職場へ電話。

病院で適応障害の診断を受け、そのまま退職。

たった4ヶ月で夢だった看護師を諦めました。

自分の夢を叶える道は一つじゃない

何で看護師になりたかったんだろう。

「看護師になりたい」

私はそればっかりでその先のことまで考えていなかったのです。

改めてできていた答えは

「誰かの人生に寄り添う仕事がしたい、自分が関わったことによって誰かに幸せになってほしい」

でした。それを叶えるのは病棟の看護師だけじゃないことに気づきました。

そして、考えるとよりその考えに近い働き方ができる場所があるとわかりました。

今はまだ新しい転職先を見つけられていませんが、次の職場はもっと一人一人に丁寧に関わることが出来る

職場に行きたいと思っています

「夢を叶えて憧れの仕事」を辞めたい人へ伝えたいこと

実際に夢を叶えてついた仕事を退職した私だからこそ伝えたいです。

死にたいほど辛いなら、その環境に留まり続ける必要はありません。

「逃げるのが恥ずかしい」「周りに迷惑をかける」

違います。

あなたが一番大切にするべきは、あなた自身の幸せです。

今いる環境が合わない、今のところに留まることであなたが幸せになれないなら、勇気を出して、辞めましょう。

今の職場にしがみつかなくても違う道があるかもしれません。

そして今、全力で頑張っている人たちへ。

自分で自分自身を思いっきり褒めてください。

周りに何て言われようがあなたはよく頑張っています。十分すぎるほど。

今日も良く頑張りました。

でも、もし限界なら逃げても良いんだよ。逃げ道はいつでもあるんだよ。

自分のことを幸せにできるのは自分だけ。

自分の気持ちを大切にしてあげて下さい。

ありがとうございました!