こんにちは。もちねこです。
私は新人時代たったの4ヶ月で退職しました。
現在は施設で看護師をしています。
入職して約半年。新人看護師さんは仕事に慣れてきたと同時に任される仕事が増えてきたり、夜勤に伴う身体面での疲労や人間関係、仕事に対する葛藤などストレスが多いでしょう。
HSP気質の強い私たちのストレスは計りきれません。
- 病棟での多大なストレスの中、メンタルの不調をきたしても至って普通です。
- そして、確実に言えることはあなたは何も悪くありません。十分頑張ってきました。本当に頑張ってきました。
休職して人には休息が必要だということと、人には向き不向きがあるということが分かりました。
特に繊細な心をもつ人には、休職する上での立ち回りや、転職する上での考えかたに注意が必要だと思いました。
この記事では、休職から転職した私の体験談から、繊細看護師が様々な場面で気を付けることについて伝えたいと思います。
是非参考にして下さい。
こちらの記事では、HSPやADHDと不利な条件ばかりな私がどこの転職サイトを使用して転職を成功させたか書いています。
良かったらこちらの記事も読んでみて下さい。
やる気に満ち溢れていた新人看護師がたった4ヶ月で休職に至った理由
ここからは私が休職に至った理由を説明していきたいと思います。
①威圧的な先輩
は?自分で考えれば?
報連相って言われたから相談したのにぃぃぃぃ
私は学年の中でも数人しか入ることのできない大きな病院に入ることが出来ました。
学生の頃は内定を貰えただけでうれしくなり、病院がどれだけ忙しいかなどまったく
調べませんでした。
大きい病院は教育制度が整っており、基本的に丁寧に優しく指導してもらえると思っていました。
最初の2週間は新卒の看護師全員を集めて教育担当者が丁寧に研修をしてくださいましたが
病棟に上がったらそこは別世界でした。
1日目はシャドーにはいりましたが2日目からは受け持ち患者さんが付き、情報収集から観察、報告までを
先輩見守りの元行います。
これが見られていると緊張する私には地獄。
患者さんの観察項目の確認を忘れると「なんで抜けたの?」「みんな出来てるのになんでできないの?」
などの質問攻め。
一人でケアを行えるようになっても、ケアを行っていいかわからず確認すると
「で?それやらなくてどうするの?自分で考えたら?」なーんて睨みを利かせて言われたらもう
心が折れますよね。
管理職からは「新人さんは報告連絡相談!!」と言われているだけにショックですよ…
もちろん優しい先輩だっていました。でも、圧倒的に怖い先輩が多いんですよ。
先輩が怖すぎて報告できなくてインシデントに→また怒られる→報告できない 負のループに陥りました。
病院としては教育体制が整っていたとしても、その考えが一人一人の看護師に行き届いているとは限らないんですよね
②患者さんとほとんど関われない
配属された科が急性期の科であったため、手術が一日に10件以上行われているような環境でした。
朝出勤したら最低限の情報収集をしてバイタルサイン測定、記録、手術出し、迎え、検査出し、委員会活動、入院受け、処置介助、保清全般、退院準備と業務が盛りだくさんです。
患者さんとより信頼関係を築き、充分な看護を行うためには患者さん一人ひとりと関わる時間が必要なのですが、時間は有限です。
その結果、一日の中で患者さんとしっかり話せるのは朝のバイタルサイン測定時のみくらいであとはほとんど走り回っている状態。
中には患者さんからも「ここの看護師は忙しそうで話しかけられない」と言われる始末。
患者さんとじっくり関われないで患者さんに我慢をさせていることにストレスを感じていきました。
せっかく看護師になったのにほとんど患者さんと話せてないなんて…。実習と臨床現場の違いを大きく実感した瞬間でした。
③先輩が怖すぎて誰のために仕事してるかわからなくなった
毎日毎日怖い先輩に「今日この人の何を見ていくの?」「まだ自立できてないの?」と
先輩に詰められすぎて段々誰のために働いているか分からなくなっていきました。
新人看護師って患者さんから質問されても、答えられないことが多いんです。
例えば、「このギブスは通常あとどれくらいでとれるの?」や「いつ頃退院できるかな?」など経験のある先輩や医師じゃないと答えられないことは多々あります。
しかし、先輩看護師に質問をすると、たとえ患者さんの質問であったとしても嫌な顔をされます。
私は患者さんの不安を解消してあげたいので、勇気を持って先輩に質問をするけど、嫌な顔をされて
撃沈。
辛うじて聞くことが出来た回答を患者さんに伝え、安心してもらえて良かった…
ということを繰り返しました。
しかし、毎日「半人前のあなたはケアが終わったら何時までに必ず報告にきてね」と言われてしまうと
頭の中は報告のことでいっぱいになりケアに集中できません。
患者さんに発熱や疼痛などがあると、緊急性の判断も経験がない新人はできないので先輩に報告しなくては
なりません。
もう、看護師として最低だってわかっていても患者さんに対して「なにも起こらないでくれよ…何にも質問しないで」と思い始めました。
あんなに患者さんのために看護師になりたいって思っていたのに、先輩に怒られないように仕事をしている自分が嫌になりました。
④休日も休めない、勉強しても報われない
毎週4連勤5連勤が当たり前だとケアの振り返りもできずに帰って爆睡…
ケアの手順書を作るのは休日しかありません。
私は容量が悪く手技が自立できない自分が嫌で休日も勉強してました。
しかし、どれだけ手順書をしっかりと作っていても実際に実施する時は
先輩がついているもの。恐怖で勉強した内容も飛んでしまい上手く出来ない…
どうして勉強しているのに自立できないんだろう…
休日勉強した成果も出ず、しまいには「ちゃんと勉強してるの?もっとわかりやすくノートを作らないと」と先輩に言われ心が折れました。
できない理由をプリセプターと振り返ってはいましたが、なかなか出来るようにならず。
もう全身全霊を出していただけに折れてしまいました
⑤健康上の問題が発生
人は過剰なストレスにより健康への異常が生じます。
次の日が仕事だと思うと眠れなくなっていきました。
目が覚めると「仕事に行きたくない。いっそ消えてなくなりたい」と思うようになりました。
仕事のことを考えると涙がとまらず、仕事中も自然と涙が出てくるのが当たり前になりました。
誰かに相談をしても否定しかされない環境の中で、自分が自分じゃなくなる感覚が
怖くなりました。
そして、出勤最終日。
リーダー看護師に報告をすると「まだこんなことも分かってないんだ。
ずっと4ヶ月間やってきたケアだけどさ、患者さんを危険にさらしてたってことだよね」
と止めを刺され、自分が4ヶ月間やってきたことをすべて否定された気持ちになり
自分の中で張りつめていた糸が切れたのが分かりました。
休職⇒退職へ
ここからは、私が「辞めよう」と決意をしてからの流れを説明します。
仕事に行けなくなる
止めを刺された次の日の朝早く目が覚めました。
しかし、準備を始めないといけない時間になっても体が動かない。
「仕事に行かなきゃ、行かなきゃ」と思ってもベッドから動けない。
迷惑がかかるのはわかっていたので電話だけは早めにかけなきゃ…と勇気をだして病棟へ電話。
先輩は「えー…わかりました。あとで師長に自分で電話をかけて下さい」と言われ、
「なんとか電話はかけられた…でもこれからどうしよう…」と天井を見ていました。
病院についている心理カウンセラーを通して休職の提案をされる
当日中に師長に病院に来るよういわれ、師長との2時間にわたる面談を行いました。
「今のまま辞めてもどこも続かない」「技術がないから転職先がないよ」など様々なことを
言われ、少しこころが揺らぎます。
それでもこれ以上は続けられないと思っていた私は
「辞めます」
と言い続けました。
困った師長は病院についているカウンセラーに連絡をします。
そのままカウンセラーさんの元へ行きカウンセリング開始。
仕事が辛くて辞めたいことや、消えてなくなりたいと感じることを伝えると
カウンセラーさんは
「少し休んだ方が良いですね。メンタルクリニックに受信して診断書を書いてもらいましょう」と提案してくれました。
つまり、休職する。ということです。
ここで簡単に休職の制度を説明すると
- 休職とは自己都合で仕事を長期的に休むこと。つまり労働を免除されることです。
- 休業の条件に法律の決まりはなく、各企業が独自に定めているため就業規則を確認する必要があります。
- 原則、休職中は給与は支払われません。あくまで自己都合での休職になるからです。
- しかし、給与が支払われないと生活に困ってしまうため、条件を満たせば加入している健康保険から「傷病手当金」を受け取ることが出来ます。
私が加入していた健康保険では「傷病手当金」を受け取ることが出来たので、
働かなくても生活はできる。ということが分かりました。
その時は、今すぐでも仕事を辞めたいと思っていましたが休養をしつつ
転職を探すことが出来るなら休職したほうが良い!!と思っていました。
しかし、この休職がまた問題となるのです
病院の医師と合わない。休職1週間で限界がくる
カウンセラーさんとの面談の後、お金のこともあるし、早めに受診をして
診断書を書いてもらいましょう。となりました。
しかしカウンセラーさんがおすすめするメンタルクリニックはどこも予約いっぱいで受け入れができない…
しょうがなく5年前に行っていた医師のいる病院へ受診することに。
その医師はやたらと高い薬を出す先生で、過去に副作用に悩んだ記憶があったので
あまり乗り気ではなかったのですが、診断書が必要なこともあり急いで受診しました。
しかし、医師の態度は5年前と変わらず。適応障害の診断書は書いてはくれましたが
また高額な薬を処方されました。
不信感が在りながらも薬を飲むと吐き気と不眠。
それからの1週間は副作用と、自分が何もできない無力さで毎日泣いていました。
病院で頑張っている友人にも相談できず、そんな友人から報告を受けて
さらに辛くなりました。
辛いときに相談が出来ないって本当に孤独です。
1週間たった日、朝目が覚めたとき「これじゃだめだ!!」と思い
父に電話を掛けます。父からは
「休職の制度は基本的に復職する意思がある時に利用するものだから、復職する意思がない場合は転職に不利になる場合があるのですぐに辞めたほうが良いのではないか」
という意見を貰いました。
私の中では、この1週間で考えた結果、復職という選択はないという答えが出ていたので
父との電話のあと、すぐに病院へ電話し師長に「辞めます」と伝えました。
師長との最後の面談
電話でも師長からは「本当に辞めるの?急じゃない?混乱している様子ね。またカウンセラーさんと話したら?」と言われましたが、
今度こそ心が決まっていたので
「もう復職することはできないと思います。なので、辞めます」と「辞めます」の一点張りをしたところ
師長も諦めてくれました。
そのまま医事課へ行き退職手続きをして帰りました。
プリセプターはその日出勤していなかったため、挨拶はせず退職しました。
ここだけは気を付けたほうが良い!休職と退職のこと
ここからは自分が失敗したことから気を付けたほうが良いことを伝えます
休職は良い制度だが転職の際には不利になることが多い
父が言っていた「休職すると転職で不利になる」これは本当でした。
転職エージェントの方に「休職しました…」と伝えると皆さま「え!?」というリアクションをされます
(これは3社とも)
休職するとなると必ず診断書が必要になります。身体的に健康であれば精神的な疾患名が付いていることが
予測されるため、採用担当者が嫌煙される傾向にあるようです。
これは、看護の世界だけで言えることではなく、どの業界でも転職の際に精神疾患というのはとても不利になるようです。
理由は、その再発率の高さからです。
うつ病を例にとると、その再発率は60%にもなります。
せっかく高いお金をかけて採用しても精神疾患を再発してまた働けなくなってしまうのではないか…という印象を与えてしまう可能性が高くなります。
さらに、休職期間があった場合、年末調整などからばれてしまうケースがあるため隠して入社することも
リスクとなります。
すぐに辞めたいときの辞め方
一般的に退職日については就業規定で「1か月~3か月前に上司に伝えること」と規定している会社が殆どです。
しかし、「辞めたい!もう無理だ!」と思う方は直ぐにでも辞めたいですよね。
これは、円満退職を望む場合はおススメできない方法ですが、法律では
期間の定めのない雇用、つまり正社員として雇われている一般的な正社員の場合、労働者はいつでも退職を申し出ることができます。
また、会社の承認がなくても、民法(明治29年法律第89号)の規定により退職の申出をした日から起算して原則として14日を経過したときは、退職となります(民法第627条第1項)
https://www.horei.co.jp/roumu/r381/
退職を申し出てから14日後には自動的に退職できることが認められています。
なので、「退職願」を出した日から2週間後には辞めることが出来るのです。
あとは職場には申し訳ないけど「辛くていけません。すみません。」
と伝えて休めばもう出勤することはありません。お金もかからないので、一番良い方法だと思います。
注意点:退職日
健康保険
この方法をやるときの注意点は退職日にあります。
基本的に正社員であれば社会保険に入っているのが一般的なので
退職日を15日にしてしまった場合、国民健康保険か扶養に入らなくてはなりません。
保険の種類と加入期間によっては任意継続と言って加入中の保険を継続することが出来ます。
この場合は会社と折半していた保険料を全額自分で支払うことになります。
わたしもここの手続きのことを考えずに退職日を決めてしまったので
後悔しました。
退職日は、月末にしたほうが手続きがスムーズなのでおススメです。
厚生年金
厚生年金はどうなるの?
と思われるかたもいると思うので解説します。
退職した日の翌日に厚生年金の被保険者資格を喪失することとなります。保険料は、資格喪失日が属する月の前月分まで納める必要があります。
なお、月の「末日」に退職した場合は、翌月1日が資格喪失日となりますので、退職した月分までの保険料を納める必要があります。この場合は、給与計算の締切日によって、退職時の給与から前月分と当月分の社会保険料が控除される場合があります。
https://www.nenkin.go.jp/faq/kounen/kounenseido/hihokensha/20140902-01.html
例えば、6月15日で退職した場合は5月分の保険料を支払わなければならないということになります。
逆に、6月30日の末日で退職した場合5月分と6月分の保険料を両方支払わなけらばならないことになります。
こちらも退職日によって決まるのでややこしいですね^^;
まとめ
自分が4ヶ月で辞めた体験談を紹介しましたが、世の中の新人看護師の呟きを見ていると自分よりも辛い職場なのに頑張っている人もいるのに自分は甘いな。と思います。
しかし、職場は沢山あるのに、合わないと思うところで心身に悪影響を及ぼしてまで働く意味が分からないというのが本音でした。
人生は長いです。でも、時間は有限なんです。
そして職場は沢山あります。
今は直ぐに転職する気はないけどいつかは…と思っている方は転職サイトに登録しておくことをお勧めします。
登録自体は5分もかかりませんし、条件が良い職場があると知るだけでも心の安定に繋がります。
特にカウンセリングに重点を置いているレバウェル看護はおススメです。
転職エージェントに登録だけしておくメリットはこの記事で書いています。
「連絡がしつこいのでは…」「人と話もしたくないんだけど…」という方の対処法についても解説しています。
あなたが自分らしく働くことが出来る職場に出会えますように。
ここまでお読み頂きありがとうございました。