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退職・転職体験談

看護師1年目、たった4ヶ月で辞める決意。退職した私の体験談

こんにちは。もちねこナースです。
このページに来て下さった方は今看護師として辛い思いをされている方なのではないかと思います。
ちゃんと眠れてますか?
食事は食べられてますか?
私も新人時代は仕事に行くのが辛くて辛くて夜は次の日が仕事だと思うと夜も眠れなくて

「いっそこのまま死ねたらな」
と毎日思ってました。

この記事では1年目で退職を決意した私の体験談を書いていきたいと思います。

今、辛い思いをされている方の参考になればとても嬉しいです。

新人看護師が1年目で辞めることについて

皆様は1年目で病院を辞める。このことについてどのように思いますか?

看護の世界は「最低でも3年は病院に勤めなきゃ、看護師として1人前になれない」

「1年目で辞めるなんて、最近の子たちは弱すぎる」
そんな声が聞こえてきそうです。

私自身も、新人時代は「どんなに辛くても、辞められない、辞めたら終わりだ」

と必死に病棟へ行っていました。
でも、そんな状況でも先輩方からの厳しい叱責はとまらず…

心身共に疲れ切って動けなくなり、結果退職しました

しかし、2年経った今、こう思います、
「あの時、病院を辞めて本当に良かった」と…

この記事では、私が新人看護師でなぜ退職に至ったのか、
その体験をお話したいと思います。

長くなってしまいますので、目次から読みたいところへ飛んでくださいね。

希望していた大学病院に入職

新卒で入職した病院は、全国的にも有名な大学病院でした。

入学前から希望していた病院であったため、合格が分かった時には

とても嬉しかったのを覚えています。

配属も、外科に行きたい希望が通り、なにより看護師になるのが

夢だったため「これから看護師人生が始まるんだ!」

希望に満ち溢れてたのを覚えています。

しかし、集合研修が終わり病棟に配属され、プリセプター紹介の時に

「もちねこさんのプリセプターは時短勤務の人であんまり病棟にいないから」
と言われ、不穏な空気を感じました。

他の同期のプリセプターは歳が若く、25歳から27歳前後だったのに対し

私のプリセプターは30代後半、家庭を持っていて、朝の出勤は遅く、

夕方は16時に帰る方でした。

「もしかして、私プリセプターとあまり会えないんじゃ…」と嫌な予感がしました

同期とどんどん差が開いてく

プリセプターとは会えない日々が続きました。

他の同期がプリセプターと一緒に楽しそうに話しているのを横目に見て、羨ましく思いました。

プリセプターに「自分から先輩に声をかけて、初めての処置は見てもらって。自分から積極的に行かなきゃ」

と言われていたため

毎日情報収集の後にフリーの先輩のところに行って

「今日はこれを何時からする予定なので見てもらってもいいですか?」と相談してました。

相談すると「いいけど、それまでに物品準備できんの?」「手順覚えてる?見学じゃないんだからもう自立だよ?できるようにしててね」

とプレッシャーをかけられてしまい
そこからは処置のこと、先輩に怒られないようにすることで頭がいっぱいでした。

だんだん、出来ない処置の相談をするたびに嫌な顔をされるようになり、処置のことを考えると、
パニックになり仕事の優先順位も考えられなくなりました。

処置についてもらうたびに先輩に「これも自立出来てないの?」「どうしてできないのか分からない」と

呆れられ、全員に否定されているような気がして誰にも話しかけられなくなりました。

そして、「あの子は何を考えてるのか分からない」と言われるようになり

病棟で居場所を失っていきました。

その結果、病棟の人全員の目が怖くてなり、病棟にいるだけで動悸がとまらなくなりました。

休みの日も、常に「処置の勉強、疾患の勉強しなきゃ…」と思いながらもベッドから起き上がれなくなり

なんとか勉強していっても違うことで怒られ、だんだんと「勉強しても無駄だ」と思い始めました。

その他には、私のいた病棟では毎日、リーダー看護師へ発表のようなものがあり

「この患者さんにはこれを留意していきます」といった内容を伝えていくのですが、

30分前に病棟にいっているのにも関わらず、情報がとれなくなっていました。

パソコンを見ているのに何を見ているか分からない

それに対してリーダー看護師は詰めてくるのでますますパニック状態。

あまりにも怒られるのでリーダー看護師が言ってることも分からなくなって

叫びだしそうになったこともあります。

毎日出勤して怒られ、否定され続け、私はどんどん委縮して行きました。

夜は眠れなくなって夢でも仕事をして悲鳴をあげて起きたこともあります。

仕事に行く電車の線路を見て「飛び込んで死ねたら仕事にいかなくていいのに」
と本気で思ってました。

5月の半ばには毎日病棟で泣いていたので、泣くことで疲れ切ってしまい

惰性で仕事をしていました。

6月の前半、同期が夜勤に入るころ
私は夜勤に入ることも出来ず、部屋もちも極端に少ないまま
「どうしてこんなことになったんだろう」と途方に暮れてました。

もう限界

ある日、いつも通り患者さんの受け持ちの報告をリーダー看護師にしてました。

私は、やったことがある処置があったので、以前教わった通りやったと伝えたところ

リーダー看護師はその方法が気に入らなかったらしく

「今までそんなやり方でやってきたの?信じられない。誰に教わったの?それってあなたが楽したいと思って勝手にそうしてたんじゃないの?」と言われました。

私なりに、一生懸命患者さんのことを思ってやっていたし

精一杯なんとか病棟にいってる状況だったので、自分の中で何かが壊れたのが分かりました。

「あ、もう無理だ」

と、何かの糸が切れたかのようにその日は無感情で仕事をしていたのを覚えてます。

身体が動かない

その次の日、ベッドから起きたいのに起きられない…

もう起きて準備しないといけない時間だ、と思いながらも体が動かない

でも、無断欠勤をする訳にもいかない…

なんとか病棟に電話。優しい先輩でありますようにと願いながら「すみません。もう精神的に辛くて。いけないです。ほんとうにすみません」と泣きながら電話しました。
6月の後半のことでした。

師長との面談

その後数日休んだのち、師長と面談になりました

正直、病棟にいくこと自体恐怖でしかなかったのですが人と会わないように気を付けて

何とか行きました。

私が病棟に付いた時、私をいじめていたお局の一人が私服で来ている私を見て

ニヤッと笑ったのを見て背筋が凍りました。

面談の中では

「今辞めても中途半端にしかならない」
「どこいっても同じ」
「ここ以上にいいところなんてないと思う」
「ここの先輩はあなたにやさしく接しているのに、あなたは弱い」

と説得されましたが私は何を言われても辞める決意をしていたので

「本当に申し訳ないのですが、辞めたいです」としか言いませんでした。

そうすると、師長はため息をついて

「あなたは今焦っている。正常な判断が出来ているとは思えない」と言ってきました。

そして、どこかに電話をかけると
「病院の心理カウンセラーに連絡したから、話してきて」と一言。
今思えば退職を先延ばしにしたかったのだと思います。

心理カウンセラーとの面談後、とりあえず一旦休むために休職することになりました。

しかし、休職するためには医師の診断書が必要です。
心理カウンセラーがメンタルクリニックに片っ端から電話していくと一か所だけ当日受診できると答えてきたクリニックがありました。

評判が良くない病院だったので気乗りはしなかったのですが、夜までやってるところだったので

そのままの足でいくことになりました。

辛すぎた休職期間

メンタルクリニックの医師は70代のおじいさんという感じで、ぶっきらぼうな方でした。

「まあ、職場合わなかったってことだから適応障害だね」と適応障害の診断が付きました。

薬1週間分出されて診断書を書いてもらい帰りました。

その後休職届と診断書を師長へ提出に行きました。とりあえず1ヶ月休み。

他の病院の友達は「採血できるようになった~」「夜勤始まって大変💦」といった投稿をSNSに投稿
してたのを見て、私はなにやってるんだろ…と絶望してました。

出された薬を飲んでも、全然気分は安定せず希死念慮はどんどん強くなっていきました。

夜も眠れなくなり、「どうしてこんなことになっちゃったんだろう」と毎日泣いてました。

今思い出しても地獄のような2週間でした。

退職を決意

2週間たつころ、少しずつ気力が回復してきたので、父に連絡をしましたそれまでは情けなくて両親にも

連絡出来ていませんでした。

父は人事関係の専門の仕事をしており休職についても詳しかったのです。

父に休職している現状を話すと、
「復帰できる見たてがないなら、どんどん復職出来なくなるだけ時間が勿体ないので退職した方がいい」
とアドバイスをもらいました。

次の日、師長へ連絡し退職したい思いを伝えました。

その時も師長は「正常な判断が出来ているとは思えない」と言ってきましたが、私は「退職したい決意は変わらない」と伝え続けました。

その電話の後、師長は退職を受け入れてくれ、私は退職の手続きと病院にある私物の整理に行くことになりました。

最終日、書類提出後、荷物を持って病棟にいる先輩と同期に挨拶をして病棟を出ました。

「新卒の病院を4ヶ月で辞めてしまった…」
「でも、自分の命を自分で守ったんだ」

複雑な思いでバスから病院を眺めてました。

そんな中でも「もうあの辛い日々を過ごさなくていい」という安心感が1番強かったです。

転職サイトの担当者と話して泣いた話

私は休職していた2週間の後半で、少し回復してきたころ、転職サイトに登録しました。

新人看護師向けの動画を配信しているノマドナースと言う方の動画でおススメされていた
レバウェル看護に登録しました。

最初は良く分かっていなくて、いきなり電話がかかってきたので驚きました。

正直、話す気分でもなかったのですが、それまで誰にも相談出来てなかったので、

話始めたら止まらず、

転職サイトの担当者さんに今まであったことや、適応障害になったこと、休職していること、今後看護師として働いていけるのか不安であることを伝えると

「それは大変お辛い思いをされましたね。

休職歴があって、適応障害がある方の転職をサポートさせて
頂いたこともあるので安心して下さい。今は休職中とのことなので、ゆっくり休んでくださいね。

ここで転職するのも1つの選択ですし、
転職しないで経験を積むということも1つの転職活動と言えます。

転職をするにしてもしないにしても、もちねこさんの看護師人生にとって最善の選択を出来るようサポートしたいと思ってます」

と言ってもらいました。

友達にも誰にも相談できず、

今の現状の話を聞いて貰えているだけで泣きそうだったのに優しい言葉をかけてもらえて、

安心して、御礼を言いながら泣いてしまいました。

休職したばかりの頃は、適応障害で、休職歴もあって、新人じゃ転職先なんてないと思っていたので

似たような状況の方でも転職して楽しく働けているというエピソードを聞いた時には希望を持つことが出来ました。

転職サイトの方なのに転職をゴリ押ししてこなかったのも嬉しかったです。

正直、休職したての頃は退職する決意が出来てはいたとはいえ
「やっぱり、せっかく入れた大学病院だし、頑張れたらそれがいいのは分かってる…でも、辛い」
と、様々な気持ちの間で揺れていました。

なので、転職をごり押しされず、転職しないのも一つの選択であると
言ってもらえて、すごく安心できました。

この人は信頼できる、この人に相談して今後の事を決めて行きたいと思いました。

退職後、レバウェル看護の方にサポートしてもらい興味があった精神科病棟へ転職しました。

精神科病棟ではいろいろなことがありましたが、

レバウェル看護の方が言っていたように、貴重な経験を積むことが出来たと思っています。

あの時、大学病院を辞めて転職して良かったと今でも思います。

辛すぎるのは貴方だけじゃない。離職率から見えてくる過酷な現場

働いていると、自分の病棟あるいは病院と言う狭い範囲の中しか見えなくなり

「同期の中で私だけ出来ない…」

「今日も私だけ怒られた…」

「辛いのは私だけなんじゃ…」

と感じてしまいますが、
出来ない、辛いと悩んでいるのはあなただけじゃないと言えます。

なぜなら、新卒看護師の抱える辛さや過酷さは離職率として
現れているからです。

2022年病院看護・助産実態調査によると

新人看護師の離職率は10.3%

新人看護師の約10人に1人が1年以内に退職しています。

細かい数字を見ていくと、回答した2,659の病院で採用された29,001 人のうち

2,976 人が退職しています。

新卒を取る病院と取らない病院があるとしても、

全国の病院数は 8,372 施設であることを考えると、厳密にはこの人数以上の離職者がいると考えられます。

実態調査では離職理由は言及されていませんが

2020年に厚生労働省が発表した「新たな看護職員の働き方等に対応した看護職員需給推計への影響要因とエビデンスの検証についての研究」では

新人看護師の離職理由について、複数の研究論文から考察をしています。

その中の一つの研究結果によると、新人看護師の離職理由のトップは

「心と身体の健康問題」であったと報告しています

前述の内野らによると、新人看護師の離職理由の最多は、「心と身体の健康問題」であった。

https://mhlw-grants.niph.go.jp/system/files/report_pdf/202022038A-buntan2.pdf より引用

公的な研究結果でも、新人看護師の離職理由の1位が「健康問題」であるということが分かっているのです。

心身というのは身体の不調も含まれていますが
心と体は繋がっているので、過度な疲労から心身ともに疲れ果ててしまい

退職へ追い込まれている現状が反映されていると思います。

この報告書では新人看護師の離職理由について様々な文献を集めてきているのでとても参考になります。

報告書についてはこちらから飛べるようにしてあります。

その外にも、新人看護師の離職理由について73件の文献研究を行なった結果

73件全てに共通して上がっていた退職理由として

「リアリティショック」、「職場内の人間関係」があがっていたと報告書にはあります。

このことからも、数多くの新人看護師が忙しい現場で人間関係やフォローが少ない

中、疲労を重ねて退職しているのがわかります。

これらの数字や離職理由を見ても、辛くて離職を考えているのはあなただけじゃないことが分かります。
なので、悩んでいる自分を責めないでげて下さいね。

今伝えたいこと

今思い出しても、あの時退職して良かったと思っています。

あの時退職していなかったら、更に心身ともに壊れていたと思います。

今、悩んでいる新人看護師さんに伝えたいことは
頑張ることも大切だけど、1番大切なのは自分の健康だということです。

周りの意見や、目を気にせず、まずは自分の本心と向きあって、自分を幸せに出来る選択をして欲しいと思っています。

まとめ

この記事では私がたった4ヶ月で辞める決意をし、実際に退職した

体験談を載せました。

最初の病院での出来事は正直トラウマになっています。

今でもモニターの音や先輩の叱責、ナースコールの音を鮮明に思い出して「今は違うんだ」と再確認して…

辞めてしばらくは後悔や、やりきれなかった思いもありましたが

自分の選択を認めてあげたいと思っています。

働いていると、毎日色々なことを言われると思います。

傷つくことも沢山あります。

つい自分を責めてしまいそうになると思いますが

ここで一度立ち止まって頑張っている自分を褒めて、労ってあげて下さいね。

こんなこと言ったら怒られそうですが

私は職場に行っているだけでえらいと思っています!

真面目な方にとってはそれくらいの心持ちで丁度良いのかなと思います。

この記事を読んで、少しでも心が軽くなったら嬉しいです。

それでは、ここまでご覧になって下さりありがとうございました。

他にも、単発派遣に挑戦した時の話や

休職中に適応障害の診断中を受けているなか、転職サイトに登録した時の

話など社会不適合な私がもがいている話を記事にしていますので

ぜひご覧になって下さいね!

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